orange
作者:高野苺
出版社: 双葉社
掲載誌: 月刊アクション
巻数:第01巻(2013/12/25)~第05巻(2015/11/12)
orange -未来-
巻数:第06巻(2017/05/31)
ジャンル:SF、青春、恋愛
「orange」は高野苺さんのSF要素を含んだ青春漫画です。
本作品は1度全5巻で完結しています。
5巻のあとがきで作者が「このお話で描きたかった事は、すべて描くことができました。」と述べていましたが、6巻の内容とあとがきを見ると私はこの追加された「-未来-」が、決してただのファンサービス的なものではないように思えます。
「orange」の作品内で作者さんが描きたかったものを補完(というよりも全5巻内で決して不足しているわけではないため「補間」?)する内容にも思えるため、5巻までしか読んでいない人はぜひ6巻も読んでみてください。
あらすじ
高校2年生の主人公に10年後の自分から手紙が届きます。
その手紙の内容は、大切な同級生の自殺を止めて欲しいという願いを届けるためでした。
主人公は周囲の友達、仲間と協力して、未来と大切な仲間、そして自分自身を変えるために行動していく内容となっています。
その他
次は7巻も発売されるようです。
ブログ内で前回の記事、前々回の記事とSFが続き、今回SF要素のある漫画作品でパッと思いついたのが、この作品と、桜坂洋さんが原作で小畑健さんが漫画を担当されている「All You Need Is Kill」でした。
今後7巻も発売するのなら「orange」はそのときでもよいかと思ったのですが、この日に、"最後に更新したブログの記事タイトルは「オレンジジュース」”というニュースを見て、そのままこの記事を書いています。
さて、タイトルの「orange」ですが、まず花言葉辞典さんによると、
「花嫁の喜び」「純粋」「愛らしさ」「華美」
とのことです。
パッと見、花言葉はそこまで関係なさそうです。
そこで、作中に出てくるキーワードとして、まったく精査しているわけではないのですが、
以下の場面で出てきます。
・1巻で翔がみんなの分の飲み物を買ってくる場面
・5巻の以下の場面
この日の夕日がとてもきれいで、弘法山から見る
オレンジ色に染まる空や街や桜を
翔と一緒に見たいです。
みんなで、待っています。
・6巻に3箇所ほど(ジュース2箇所、風景1箇所)
タイトルの意味について作者さんからの明言はないようです。
後悔しないこと、人に優しくなれること、感謝すること、それらを扱った作品です。
時間を超えてのコミュニケーションを扱った作品
本作品は、手紙がタイムスリップして未来の自分からメッセージが届くというものでした。
そういった時間を超えたコミュニケーションを取り扱った作品は恐らくたくさんあるのでしょうが、なかなか思い出そうとしても出てこないですね。
恐らく有名なのは「オーロラの彼方へ」であり、その作品の通信媒体は無線利用です。
他にも体が入れ替わったり、過去に撮った写真を破ったらその世界に戻ったり、とSFであればいろいろな手段が考えられそうです。
乙一さんの短編集「失はれる物語」には「Calling You」という物語が収録されており、こちらにいたっては脳内携帯電話という方法がとられています。
(調べたらこの作品は別の短編集にも収録されているようですね。)
こちらの作品も作中に登場する二人が優しく、短編でおもしろいと思うので、興味がある人はぜひ読んでみてください。
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